2022年3月18日に台湾で劇場公開、
Netflixで7月8日に独占配信され、話題沸騰中の『呪詛』。
公開前からそのおぞましいキービジュアルや予告から口コミで噂は広がり続け、遂に日本に上陸すると、瞬く間に、Netflix JAPANのランキングでトップを連日獲得。海外でも上位をキープし続けている所を見ると、今まさに注目度の高いホラー映画であることは間違いない。
何がそんなに人を惹きつけるのか。
まだ『呪詛』を観ていない方には、簡単なあらすじと心構えを。
視聴済みの方には、より理解が深まる様に順を追って考察していく。
予告
あらすじ
かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー・ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとするが...。
引用元:Netflix 『呪詛』
元ネタは実話…?
監督のケビン・コーは、『呪詛』は台湾のとある事件をモチーフにしていると語っています。
そのモチーフとは、2005年台湾南部高雄市に住む6人家族のそれぞれが異なる神に取り憑かれたと主張し合い、最終的には殺人事件に発展した通称、一家六口月前陸續「起乩」です。
灰を水に溶かして飲んだり、糞尿を食べたり、家族裁判で悪霊が取り憑いているのは長女と決め付け暴行を加えたりと、目も当てられない惨状だった様です。
良かった所
・POV(一人称)視点で物語が進む為、没入感が凄まじく、自らも登場人物の一人になった様な感覚を味わえる。
・重く暗い雰囲気の漂う前半と、怒涛の中盤と後半。
こんな方は注意
・虫の描写が多い為、苦手な方。
・「観たら呪われる」と言った触書きに嫌悪感のある方。
・小さな穴や斑点の集合体に恐怖を感じる集合体恐怖症(トライポフォビア)の方。
『ノロイ』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』等のオカルトホラー映画が好きな方には堪らない内容でした!
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以上が、まだ『呪詛』を観ていない方への簡単な紹介になります。
リ・ルオナンという女性から、ビデオメッセージ形式で語られる「過去の過ち」、「意志の力」、「娘を救う為の呪文」。
「過去の過ち」
6年前、ルオナン・ルオナンの恋人ドム・友人のアーユエンは、今も尚、古い儀式が行われているという村の調査へと向かった。村で謎の儀式と呪文を教わった三人は、その夜、部屋から出ることを禁止されているにも関わらず外へと出てしまう。そして、絶対に入ってはいけないとされる祠へと侵入するドムとアーユエン。結果、呪いによってドムとアーユエンは死亡。
これが過去の過ちだと思われていましたが、この時ルオナンは妊娠しており、村で呪文を教わったことが原因と後々分かります。
「意志の力」
観覧車の映像を見せられ、自分が右回りだと感じるか左回りだと感じるか、それは自分次第だと告げられる。興味深い映像だとは思うが、意志の力が世界を変えると言うのは話が飛躍し過ぎでは…?と思う。「これから起ころうとすることは自分自身の意志によって変えることが出来る」ルオナンは言う。このカルトの洗脳にも近い動画から始まるのはかなりインパクトがあった。実際、意志の力によって変えることが出来るという発言は間違いではないことが分かる。
「娘を救う為の呪文」
ホーホッシオンイー シーセンウーマ。娘の為に祈って欲しいと告げられるこの呪文。これは、決して避けることのできない呪いが身に降りかかる呪文です。あの村では邪神を祀っており、村全体で呪文を共有、生贄や供物を捧げることで呪いの影響を分散していたのです。6年前、妊娠していたルオナンはこの呪文を唱えていた為、娘を自らと共に邪神に捧げていたことが分かります。その娘も呪文を邪神から唱えさせられたことから次の生贄に選ばれていることは明確。その呪いを薄める為、ルオナンは終盤あの祠を訪れて、ドムとアーユエンが散らかした供物を並べ直したり、鏡を割ったり、自らを供物として捧げることにしたのです。仕上げは、視聴者です。視聴者にも呪文を唱えさせることで邪神の呪いを拡散、娘への呪いの影響を薄めること強く決意したのでした。娘を思う母親の気持ちに心を打たれる場面をありましたが、まさか視聴している自分自身が生贄となっているだなんて夢にも思いませんよね。世界中の人間に呪いが降りかかれば、娘への呪いも薄まるかもしれません。意志の力で変えることが出来るとは正にこのことでした。
以上。
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