あらすじ
一軒家に住む四人家族と、そこに居座る赤の他人"健太郎さん"。彼は一体何者なのか。真実が明らかになる時、絶望が姿を表す。ノンストップ・ホラーサスペンス短編。
監督
企画者であり、監督・脚本を務めるのは、青山学院大学総合文化政策学部2年、髙木駿輝さん。23歳という若さで、デビュー作がこのおぞましいプロット…素敵だと思います。作品の制作費用もクラウドファンディングで募集し達成。
感想
冒頭から突然始まる不快な食事シーンはインパクトあり。35分という短さにもかかわらず、テンポも気味の悪さも良し。人それぞれ感じ方の違う映画は好きです。
予告
まだ『健太郎さん』を観ていない方は…
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https://www.amazon.co.jp/健太郎さん-西川浩幸/dp/B09JVL23NN
※2022年8月の配信状況になります。
最新の状況は各配信サイトをご確認下さい。
本編を観終わった後に、作品を噛み砕く目的で使用して頂ければ幸いです。
赤の他人という異物感
両親、高校生の兄、小学生の妹、健太郎さん。家族は、決して健太郎さんを刺激しないように、目も合わせず、気を遣って生活している様でした。そんなことも気にせず、パスタを犬の様に啜る健太郎さん。結論から言うと、このシーンは、終盤で妹が母親に箸の使い方を指摘されるシーンの後だと思われます。そう、あれは、自分には何も言えない健太郎さんなりの嫌がらせだったのです。
初めて観た時は、妹が叱られている時の健太郎さんの笑顔は歪に見えたのですが、よくよく考えれば、健太郎さんはいつも妹を守っている様でした。自分の娘と重ねていたのだと思います。
妹の書いた絵に興味を示さず、学校でいじめられている兄に気付いてあげられない両親。様々な出来事が積もりに積もり、そしてある日、姿を消した健太郎さん。徐々に明るさを取り戻して行く家族。ふと、健太郎さんが家に帰ってきます。「あれから1年が経ちました。あの子の事、もうケジメをつけようと、お別れの挨拶をしてきたんです。」健太郎さんは失踪していたのではなく娘のお参りに行っていたのでしょう。
これからの健太郎さんの選択肢は4つです。
- 母親を許し、家族の一員としての関係を解消する。
- 警察に事実を伝える。
- 母親を許さない。娘の仇を討つ。
- 妹を娘の代わりとして引き取る。
恐らく3だと思いますが、これまでの異常な行動を考えると、取り返しのつかない事態になることは間違いないですね。想像力の膨らむ映画でした。
あなたは結末をどう捉えましたか…?
以上。
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